
川根たっちゃん農園橋本立生
自分が若手のモデルケースへ
公務員から飛び込んだ農業の世界

高校を卒業してから約10年、公務員として役場に勤めていました。
最後に勤務した課は現在の農林課。
農業自体が衰退、後継者がいない現状を目の当たりにして
このままじゃいけない、 行政の力には限界がある、と感じました。
あとは役場に勤めていた時
全国茶品評会で何度も賞をもらっているスゴイ茶農家さんの姿を見ていたので
こんなお茶を自分が作りたい、と思ったんですよね。
「THE 川根茶」を作りたい。と。
役場を退職して、どうせなら、やりたいことをやってみよう。
好きなことにチャレンジしようと思い、この道へ入りました。
栽培に関して
自分の畑以外にも、委託管理を任されている茶園があるので
並行してお茶や作物を作るのが少し大変。
お茶も野菜も作っているため、作業は時期や時間をずらして行うことも。
例えば、茶時で一番忙しい1番茶が終わった後に植えられる作物を作ったり
秋になると、日中は茶の木の整枝作業、夜~夜中にかけては野菜の作業をしています。
ヘッドライトをつけて、野菜を収穫しているんですよ(笑)
就農3年目の今

最近の気候に対応していくことは課題です。
今は「気候変動」と言われているけど、これからはそれが普通になる時代。
その中で最低限のものを作ること、対応していく力は必要だと感じています。
自分は中途半端なことは嫌な性格。
物づくりに対しても妥協したくないし
自分で食べて不味いなと思ったものは、世に出さないようにしています。
自信をもったものじゃないと、お客様へ送り出せません。
野菜でもお茶でも、食べた方が美味しいと喜んでくれるのが
自分の原動力になっています。
これからのこと

『お茶を主体として、農業だけで食っていく。』
これは、この道に入ってから、自分の中でブレていない芯の部分です。
川根本町で、農業だけで食っていけるよ、という姿を
次の世代に見せることが目標。
この3年で、自分が出来る範囲、収益が出る範囲で
どれくらいの作物ができるのか、分かってきました。
「川根でお茶をやるんだったら農閑期は山の仕事をやる。」
・・・という選択が、町内では一般的のような気がします。
だけど、お茶をやることと、山をやることは全く違う。
そこに難しさを感じる次の世代もいるんじゃないかなと思い、
自分は山の仕事ではなく、野菜を作ることにしました。
今の目標は、当初の目的を達成すること。
お茶を主体に、農業で食べていくために
野菜をお金にする、お茶の販売を伸ばしていく。
若い人たちに繋げていけるようなモデルケースを、自分が作っていきたいです。

川根たっちゃん農園
川根たっちゃん農園 代表の橋本立生です。
地域農業の後継者が居ない現状にいてもたっても居られなくなり
2017年に就農しました。
当農園、そしてこの川根地域の主産業はお茶です。
そのお茶を守っていくため心を込めて作りました。
たくさんの方に飲んでいただけたら嬉しく思います。